桐生商工会議所　会員事業所からの発信

日本料理を気楽に　【きらく】

本町六丁目の信号交差点近くにある旬彩料理「きらく」。

昭和二十一年、うどんやそばを中心とした大衆食堂として営業を始めた。現在、店を切り盛りしているのが星野啓一さん。十五年ほど前、生まれ育った桐生に戻り、日本料理を主体としたメニューでお客を喜ばせている。

養士専門学校を卒業し、十二年近く東京で料理を勉強した。かの池波正太郎も愛し、しばし小説にも登場する品川の高級料亭「若出雲」でも修業した経験を持つ。

書道や茶道にも精通し、その日のおすすめを自ら筆をとり献立に書き入れる。

「日本料理の世界は奥が深い、色々な分野のことを勉強して少しでも本物に近づきたい」と謙虚に語る啓一さん。お造りを盛り付ける器を氷で手づくりするなど手間も惜しまない。

魚料理を中心とした定番メニューには、啓一さんの母が作る惣菜の小鉢が付き、おふくろの味も人気だ。旬の食材をふんだんに使った懐石や松花堂弁当も予算や内容に合わせて対応してくれる。

店内は、カウンター席とテーブル席、二階では十五名ほどの宴会も可能。落ち着いた雰囲気で食事が楽しめる。店名の通り“きらく”に立ち寄りたくなる店だ。