桐生商工会議所　会員事業所からの発信

名物「変わりうどん」　【かみ村六庵】

平成１２年に天神町より日光へと抜ける国道122号線沿いへと移転オープンした、かみ村六庵は、地元の人や街道を行く人に腕をふるう、そばとうどんの店である。

名物である「変わりうどん」は、独自の製法で麺に山椒やユズなどを練り込んでいる。通常、粉末を使用し麺に香りづけをすることが多いが、同店では素材そのものを練り込み、本来の食感や風味を味わうことができるよう工夫が凝らしてある。しかし、ただ両者を練り込むだけでは、茹でた時に分離してしまう問題もあった。それを克服するため発案された製法は特許を取得するほどで、見事に麺と素材を同時に味わえる看板メニューである。「変わりうどん」以外にも、こだわりの粉で打たれる本格そばも高い人気である。そば粉は特定の産地を限定せずに、その年に一番出来の良い粉を店主の上村さん自らが選んでいるため、毎年、最上級のそばを味わうことができる。元々は、そば屋として開店した同店は、そばにも店主の腕とこだわりがぎっしり詰まっている。

店主の上村さんは、学生時代、下宿先である東京神田のそば屋で、そば打ちの基本を学んだ。卒業後約２０年間サラリーマンとして活躍、退職後にそば屋を開店した経歴を持つ。「他と同じことをしていてはいけない」という厳しいサラリーマン時代に培ったモットーは、飲食店の店主となった現在も一味違うメニューに活かされている。