桐生商工会議所 会員事業所からの発信

変わらぬ思いで 【(有)清水井紙店】

(有)清水井紙店

・住所:桐生市本町3-6-31
・電話:0277-44-3686

(有)清水井紙店

本町三丁目に店を構える清水井紙店(深町多美枝代表)は、その名のとおり、印刷用紙や和紙はもちろんのこと半紙、障子紙にいたるまで各種用紙を種類豊富に取り揃えている。なかには、一枚で五百円近くする手すきの和紙もある。

創業は、昭和十年六月十日、今年で七十五周年を迎える。先々代の深町豊吉さんが、現在も前橋市にある店舗から分家して開業した。当時は、紙の専門店で今のように筆記用具や文房具は扱っていなかった。その昔は、ご祝儀の台にするために使う半紙がよく売れたという。

現在では、深町多美枝さんと息子夫婦で店を守っている。様々な分野でデジタル化が進み、紙の需要が減ってはきているが、「誠実に続けることが大切」と多美枝さんは語る。遠方から来たお客様に迷惑をかけないよう商品を補充し、在庫不足にならないよう気を配る。雨の日も風の日も自転車で得意先に配達していたという豊吉さんの気概をしっかり受け継いでいる。

本町通りに面した店舗の壁面には、横棒の下に、“上”の文字があるマーク(写真)が輝く。「商人たるもの人の上には立ってはいけない」という教えだそう。  時代は変わっても良い紙と創業時の熱い思いは変わらない。