桐生商工会議所 会員事業所からの発信

産業遺産の新たな活用 【菓匠 青柳 ノコギリ屋根店】

菓匠 青柳 ノコギリ屋根店

・住所:桐生市東7-3-62
・電話:0277-45-2120

菓匠 青柳 ノコギリ屋根店

菓匠 青柳 ノコギリ屋根店

和菓子製造販売の青柳(宮地由高社長)の新店舗「ノコギリ屋根店」が五月三十日にオープンし、連日多くのお客で賑わっている。

同店はその名のとおり旧東洋紡織のノコギリ屋根工場を再生した店舗。六連のノコギリ屋根は、三連が大谷石造り、三連が木造で、大谷石造りは戦前に建設されたという。昭和二十八年に木造の三連を増築して、東洋紡織工場として稼動を始めた。広い工場内には五十台もの織機が置かれ、富士絹などを製織した。同四十三年に操業停止。その後は、倉庫などとして使われていた。六連のノコギリ屋根工場は市内に三棟しかなく、その中でも最大規模のものである。

店内は高い天井や北向採光などノコギリ屋根の特徴を存分に活かしつつも、宮地社長が特に留意したと言うように、食品を取り扱う店らしく明るく清潔感に溢れている。また、店内一角にはガラス張りの工場があり、「のこどら」と名付けたどら焼きづくりの工程を見学することもできる。

産業遺産を活用しながら残したいという宮地社長の気概で、桐生の産業を支えた歴史的建造物がまた一つ新たな活力を発している。