桐生商工会議所 会員事業所からの発信

焼きそばと子供洋食 【武正米店】

武正米店

・住所:桐生市浜松町1-6-35
・電話:0277-44-7919
・営業時間:午前10時~午後6時
・定休日:日曜日

武正米店

桐生の食文化の代表と言えば、うどんが有名であるが、実は市内のあちらこちらに多く点在している隠れた名物が焼きそばである。

武正米店もその一つ。米穀専門店ながら店先には焼きそばの暖簾がかかり、いつでも作りたての焼きそばを味わうことができる。

店主である武正恒司さんの実家は東四丁目にあった焼きそば店の大川商店。もんじ焼きや駄菓子もあり、自然と子どもたちが集まった。その実家は店を閉めたが、「その味までなくしてしまうのは惜しい」との思いから焼きそばづくりを引き継いだ。味付けや食材など新しいアイデアも考えたが、やはり大川商店の味が一番だった。お客も「当時の味そのもの」と喜ぶ。

細めんをラードでこれでもかというくらい炒める。そうすることで、水っぽくならずさっぱりとしたできあがりになる。

人気はポテト焼きそば、焼きそばにジャガイモが入るのは桐生の特徴、ボリューム満点で食感も良い。

もう一つの名物が、『子供洋食』。ジャガイモ、ネギ、桜エビを特製ソースで炒めたシンプルなものだが、昭和の時代を思い出す懐かしい味。調味料と言えば、味噌やしょう油しかなかった時代に、洋風ソースで味付けした食べ物は、子ども達にとっては、洒落た洋食のイメージそのものだった。

最近では、日本テレビの「ぶらり途中下車の旅」やTBSの「ぴったんこカンカン」などで紹介され、県外からその味を求めて買いにくる方も多くなった。

しかし、恒司さんは「遠くから来てくれるのはありがたいが、やはり地元に愛されるのが一番、それが大衆の味」と胸を張った。