2004わがまち風景賞

田村家住宅

所在地:桐生市西久方町1-5-16
所有者:田村たか子氏

 山手通りに沿った丘陵地に佇む田村家は、桐生陣屋から移築したとされる門や、土塀、江戸時代から住み続けている住居や庭が自然と一体となってどこか懐かしい風景を形成している。
 田村家の先祖は桐生家四天王の一人、谷(やつ)丹後守と言われ、このあたりが谷津山と呼ばれていることからも田村家の奥深い歴史が伺える。桐生家滅亡後もこの地にあって、江戸時代には下久方村の名主や医者を務めていた名家であり、明治に入ってからは三代に渡って織物業を営んだ。
 田村家住宅は、表の間、茶の間、中の間、玄関の間、奥、四畳半と呼ぶ六つの部屋のほかに納戸、家蔵、旧工場、旧糸繰り場、外蔵を持ち、それぞれの時代に田村家の人々が歩んできた歴史を現在に伝えている。


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